「エコマークアワード2011」受賞者が決定しました。
受賞者と選考委員会による評価コメントは以下の通りです。
なお、表彰式は「エコマークコミュニケーションフォーラム」(2月2日、東京ウィメンズプラザにて開催)にて行われました。
日本生活協同組合連合会
日本生活協同組合連合会(日本生協連)のエコマーク普及の取り組み
<選考委員会評価コメント>
日本生活協同組合連合会は、全国の会員生協と共に環境配慮商品の開発をすすめ、1990年からエコマーク認定取得を積極的に行っている。2010年からは、日本生協連独自の環境ラベルから社会的に認知された第三者認証であるエコマークなどへの切り替えを進めており、現在では日本生協連コープ商品の環境配慮商品の中で、エコマーク認定商品は約6割となっている。また、ホームページをはじめ、会員生協が店頭や共同購入宅配のカタログにエコマークを積極的に表示したり、子どもを対象とした環境ラベル学習を行うなど様々な創意工夫により、消費者との密接なコミュニケーションを積極的に行っている。これらの長年にわたる環境配慮商品の開発と消費者と一体化した取り組みが、エコマーク認定商品の普及浸透に大きく貢献しているとして、きわめて高く評価された。
(1990年エコマーク認定取得)
株式会社川島織物セルコン
インテリアからの環境配慮(低炭素社会と循環型社会の実現に向けて)
<選考委員会評価コメント>
川島織物セルコンの全タイルカーペット商品にしめるエコマーク認定商品の割合が約6割に達している。カーテンやロールカーペットでは、広域認定制度を活用し、業界初の試みとなる不用となった商品を引き取りケミカルリサイクルする仕組みを整え、エコマークを取得している。さらに今後の商品開発は、エコマーク取得を基本条件とし、全てを環境配慮商品とすることを目指している。カーペット自体にエコマークを表示するのは困難であるが、設置場所にエコマーク認定商品であることを表示したり、見本帳の背表紙に大きくエコマークを表示して、消費者に積極的にアピールする工夫を行っている。さらに、エコリーフやカーボンオフセット等を利用して認定商品の環境効果を示す努力を行ない、ビジネス全体で環境ラベルを積極的に活用している点が高く評価された。
(2003年エコマーク認定取得))
資源リサイクルセンター 株式会社松田商店
ペットボトルを日用品に~日常に溶け込むリサイクル商品の開発と普及~
<選考委員会評価コメント>
松田商店は、ペットボトルの回収・加工・リサイクル商品の製造を一貫して行っており、1999年からマグカップなどでエコマーク認定を取得している。ホームページ、エコマーク展示会やイベント等においてリサイクル商品を普及している。地域の小学生たちを受け入れる工場見学活動は12年に及び、毎年約5,000人が訪問するにいたっている。工場見学は、リサイクル工場を「テーマパーク化」するという斬新なアイデアのもと、独自のキャラクターを使い、ペットボトルがマグカップにリサイクルされる過程が体験を通じて分かりやすく学べる貴重な場となっている。このようなユニークな取り組みでは地元大学との産学連携を積極的に活用しており、中小企業の地域に根ざした優れた先進事例として高く評価された。
(1999年エコマーク認定取得)
東京海上日動火災保険株式会社
エコマーク商品の普及に向けた取組み~持続可能な社会の実現に向けて~
<選考委員会評価コメント>
自動車保険でエコマーク認定第1号となり、エコマークとして初めてとなる無形商品(サービス分野)の普及に大きく貢献した。同社はエコマークを大きくアピールしたポスターの作成や契約者向けの更新案内にエコマークを積極的に表示し、車の利用者に環境保全に対する気づきを与えている。また、自動車保険契約時に、紙による約款を使用しない「Web約款」を選択することでマングローブ2本を同社が植林する「Green Gift」プロジェクト活動を通じて、保険加入者が環境保全に参加できるユニークな保険商品を提供したり、植林活動によるマングローブ林のCO2吸収・固定化等で2009年度より「カーボンニュートラル」を達成したりと、社会貢献活動などを考慮しても総合的に完成度が高い取り組みである点が評価された。
(2010年エコマーク認定取得)
株式会社損害保険ジャパン
エコマーク認定商品 自動車保険(ONE-step、SUP)で環境に貢献
~SAVE JAPANプロジェクト~の展開
<選考委員会評価コメント>
自動車保険契約を対象にWeb約款を導入し、紙資源の節約に貢献している。また、顧客がWEB約款を選択した場合(現時点での選択率:60%)に、日本各地の希少生物種を保全する環境NPOなどへ寄付を行い、協働で「SAVE JAPANプロジェクト」を展開している。さらに自動車修理時のリサイクル部品の活用推進や、エコマーク認定の自動車保険の契約者の事故防止や安全運転に役立つ「エコ安全ドライブ」の推進、エコカー割引の導入を行なっている点が評価された。
(2010年エコマーク認定取得)
村田機械株式会社
ネットワークスタンバイ機能の実装と高速起動を実現した省電力型複合機
(スマート&ECOシリーズ)《MFX-2870》
<選考委員会評価コメント>
新製品のうちエコマーク認定対象の機種については、すべて認定基準をクリアすることを環境配慮設計の方針とし、製品開発段階でのデザインレビューにおいて、認定基準に対する確認プロセスを盛り込む努力をしている。エコマーク認定を取得した複写機では、使うシーンに合わせた賢い省エネ機能を導入することで消費電力を大幅に低減している点についても評価された。
(2003年エコマーク認定取得)
株式会社ルイ高
スポーツ分野へのエコマーク製品スタンダード化への挑戦
<選考委員会評価コメント>
1990年代から他社に先駆けてスポーツ器具分野(野球用ホームベースやピッチャープレート等)の環境配慮商品の開発・販売に取り組んでいる。再生プラスチック製のホームベース用土台は、長寿命で廃棄物削減に資する商品として多くの球場で使用されている。スポーツ分野において、今後も継続して高い品質と安全性を兼ね備えた環境配慮商品の開発と普及が期待できる点が評価された。
(1994年エコマーク認定取得)
カシオ データ プロジェクター スタンダードモデル(3000ルーメンモデル)
[エコマーク認定番号:10 145 015]
カシオ計算機株式会社
<選考委員会評価コメント>
市場におけるほとんどのプロジェクタは高圧水銀ランプを使用しており、ランプ寿命の短さや廃棄方法に課題があった。本製品は、従来難しいとされていた3,000ルーメンクラスでレーザー&LEDランプによって投影する、他社では例のない先進的なプロジェクタである。また、ランプ交換の目安も20,000時間(エコマーク基準:3,000時間)と長く、使用時の消費電力が最大190Wと最も低い(エコマーク基準:311W)。ライフサイクル全体にわたる環境配慮設計が優れており、次世代のプロジェクタ市場の標準となりうる製品である。 また、ホームページ・製品カタログをはじめ、電車内広告、新聞や雑誌広告においても、エコマークを積極的にアピールし、新しい環境配慮のあり方を消費者に伝えている点も高く評価された。
(2011年エコマーク認定取得)
サーモス ステンレスボトル [エコマーク認定番号:10 146 009]
サーモス株式会社
<選考委員会評価コメント>
サーモスの「スポーツボトル」はマイボトルブームの先がけともいえる商品であり、1998年に、冷たい飲み物を入れて、直接飲むボトルとして登場した。スポーツボトルという新たな市場をつくりだし、飲料容器を廃棄する従来のライフスタイルから、身近な環境配慮行動としてマイボトルを繰り返し使うライフスタイルへの転換を促進した。保温効果によって、地球温暖化防止にも貢献する。優れた技術によりコンパクト化、軽量化されており、デザイン、性能、使いやすさにより消費者の支持を得ている。また、製品タグや個装箱にエコマークを表示し、ホームページなどでも、エコマークを積極的にPRしている点も高く評価された。
(2010年エコマーク認定取得)