「エコマークアワード2024」受賞者が決定しました。
ニュースリリース「エコマークアワード2024受賞者決定」(2024.11.7)
表彰は、2024年12月6日に行うエコマークイベントにて表彰セレモニーを行います。イベント・表彰式へのご参加はイベントページをご覧ください。
数多くのコープ商品での幅広いエコマークの活用
<選考理由>
日本生活協同組合連合会は、1990年からエコマーク認定を取得し、現在の認定商品数は850品番を超えている。エコマークを“プラスチックの環境負荷軽減対応に共通に用いることのできる認定”と位置づけ、コープ商品の「2030年目標」達成に向けたマーチャンダイジングに統合することで、包材のサステナブル化に強力な推進力が与えられている。こうした明確なメッセージが受け手にも伝わり、コープの包装=エコという唯一無二のブランディングにも成功していると思量する。また、バイオマスプラスチックやバイオマス由来特性を割り当てたプラスチックなどの新しいエコマーク基準にも積極的にチャレンジして認定を取得しており、サプライチェーン全体への波及効果も計り知れない。
同会は、エコマークアワード2011で当時の最高賞(金賞)を受賞している。2010年にスタートした、コープ商品に表示する独自の環境ラベルを社会的に認知された第三者認証に切り替える取り組みは、上述のとおり絶え間なく努力が続けられ、その進展と深化が著しい。このため、エコマークアワードでは初となる2度目の最高賞受賞の栄誉に輝いた。
好循環型社会への新たな一歩
<選考理由>
宇陀化成工業株式会社は、再生材料を用いた環境にやさしいポリエチレンフィルムの製造・販売を行っている。ごみ袋でのエコマーク認定を業界に先駆けて取得しており、2002年からの長きにわたり、信頼性を示す手段としてエコマークを活用している。再生材料を部分的に使用するのではなく、原則として再生材料使用100%にこだわったモノづくりを行う方針をとっている。またそれを達成するために、再生原料の仕入れルートを複数確保し、安定した調達を行っていることもこの方針を堅持するポイントだという。近年は使用されたストレッチフィルムを回収・再生するポストコンシューマー材料の使用量を増やしており、資源循環とCO2排出量削減によるカーボンニュートラル社会の実現に向けて貢献をしている。使用済み製品の回収にあたっては、フィルム製品を使用する企業の協力・連携が不可欠であり、ステークホルダーと共に推進する資源活用に期待したい。
トレーリサイクルを地域全体の取り組みへ
<選考理由>
株式会社エフピコは、エコマークアワード2010金賞に続き、2度目の受賞となる優秀賞に輝いた。同社は、1991年に食品トレーでエコマーク認定を取得。店頭で自主回収する食品トレーをリサイクルして再びトレーをつくるトレーtoトレーは、今ではエコマーク表示を目印としてトレーを集めて持参するという、消費者にとって身近な環境活動として定着している。 回収拠点となる「お店」に置かれている回収BOXでは、ストアtoストアの循環型リサイクルの取り組みがトレーを持参してくれる人にしか伝わらないとの問題意識から、売場内でトレーリサイクルのプロモーションを行うことを取引先に提案。その結果、売場内での情報発信に協力する店舗は、2021年開始当初の3店舗から、3年余りで3,842店舗にも達したという。この実績は、トレーを店舗へ持参する消費者行動が促進されたことを如実に示しており、前回受賞後も取り組みの拡大・深化が続いている。
サーキュラーエコノミーという概念すらなかった1990年にトレーリサイクルを開始し、製品の販売先であるお店を拠点として消費行動を変えた仕組みづくりは先駆的といえる。今後も柔軟な発想と先見性で、新たなリサイクル市場の開拓に期待したい。
エコマークで変わる!! ~床ワックス剥離廃液の適正処理標準化を目指して~
<選考理由>
株式会社グンビルは、群馬県を拠点とする清掃サービス事業者である。同分野にて最初にエコマーク認定を取得し、エコマークを活用して環境配慮型の清掃サービスであることを発信している。 同社は、清掃管理業務において発生する床ワックスの剥離廃液が適正に処理されない場合、環境への負荷が大きくなる点に着目。床ワックスの剥離廃液処理で生じた固形物を燃料としてリサイクルする技術を開発し、環境負荷の低減に大きく貢献している。また、その取り組みを自社で完結させず、同業者や関連事業者とともに廃液を適正に処理する会を設立し、環境に配慮した清掃事業を広める活動も積極的に行っている点が高く評価された。清掃業界における剥離廃液処理をリードする同社は、廃液処理の高い技術について分かりやすく伝える広報活動も積極的に行っており、業界全体の取り組みの底上げにつながることが期待できる。長年の研究とその成果を通して、持続可能な地域社会の実現に寄与している。
エコマークで、すべての人がスーパーコンシューマーに!
<選考理由>
三ツ星エコクラブは、新潟県魚沼市を拠点に環境活動を行っている。地域でのごみ拾いや家庭での節水・節電に端を発した取り組みは、消費活動にも発展。グリーンコンシューマーとしての高い意識のもと、環境に配慮した商品の選択・購入を実践しており、さらにエコマークをはじめとした環境ラベルについて調べた内容やこれまでの活動の様子を環境フェアで発表し、壁新聞で発信している。活動するだけでなく発信することにも力を入れている点が素晴らしい。 クラブが取り組んで発信する内容は、誰もが日常生活で取り組むことができるものであり、地域での環境への関心・意識を高める一助になっていることは間違いない。マークの意味を知るという学びだけでなく、楽しみながら継続することを心がけている点も大事な視点である。 長年の取り組みが、自治体との協働によりさらに地域に溶け込み、地域住民の環境意識の向上に役立っている。家族から、地域、全国、そして世界へと活動の輪がますます広がり、今後も継続されることに期待する。
東洋紡エムシー株式会社
<選考理由>
本商品は、三次元網状繊維構造体として知られる寝具・クッション等の詰め物である。ブレスエアーとしての1996年の上市以来、一般用・業務用寝具、新幹線などの鉄道車両や船舶の座席シート、オートバイやベビーカーなど幅広い用途で使用されてきた。このたび、市場から使用済み製品を回収・リサイクルし、製品に25%配合した「ブレスエアーメビウス」として2023年10月にエコマーク認定を取得した。
同一工場内での廃材を有効利用する取り組みは以前より行われていたが、さらに自社の三次元網状繊維構造体を使用する製品を回収し原料として使用する水平リサイクルを実現した点が高く評価された。幅広く使用されている既存製品の機能性・快適性をそのままに、リサイクルが難しい繊維での水平リサイクルを成し遂げた技術力の高さと同社の信念が表れた製品である。シートやマットなど使用用途が広い本製品は多くの商品に展開されるものであり、サーキュラーエコノミーにつながるものとして大いに期待できると高く評価された。
エコマークアワードは、日本環境協会が2010年度に創設した表彰制度です。
環境配慮商品の普及に関する優れた事例を広く公表するとともに、エコマーク事業の目的である「消費者の環境を意識した商品選択、企業の環境改善努力による、持続可能な社会の形成」に向けて積極的に活動している企業・団体等を表彰するものです。
概要 | 企業・公共・民間 の各部門において、一般からの応募(自薦・他薦は不問)またはエコマークアワード選考委員会(以下、選考委員会)による推薦の中から、「消費者の環境を意識した商品選択、企業の環境改善努力による、持続可能な社会の形成」に大きく寄与する取り組みを表彰 |
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応募資格 | 「消費者の環境を意識した商品選択、企業の環境改善努力による、持続可能な社会の形成」向けて積極的に取り組む企業・団体等 ・エコマーク認定商品保有企業(使用契約企業)に限りません。事業者・自治体・地域団体・教育機関、グループ等、様々な業種・属性からの応募を歓迎します。 ・自薦、他薦、または選考委員会の推薦により選考の対象となります。 |
募集期間 | 2024年5月20日(月)~ 7月19日(金) |
選考方法 | 応募または推薦の中から、「エコマークアワード選考委員会」が評価ポイントに沿って選考 1)一次審査 エントリー内容(800字以内)による書類審査 2)本審査 一次審査通過団体に対してプレゼンテーション(約10分)等による最終審査を行い、受賞者を決定 |
評価ポイント | ○エコマークを通じた以下の「活動テーマ(6項目)」のいずれか(1項目以上)における取り組みが、特に秀でた企業・団体を表彰。 「活動テーマ」 「エコマークの活用」◎、「市場、社会へのインパクト」、「活動の意欲・継続性」、「多様な主体との連携」、「取り組みの先進性」に照らして評価します。 (◎ 審査において最も重視される指標) |
概要 | 特に環境性能や先進性、エコフレンドリーデザインなどに優れたエコマーク認定商品を表彰 |
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対象 | 2023、2024年度に認定されたエコマーク認定商品 ※募集はいたしません |
選考方法 | 対象となるエコマーク商品から評価ポイントおよび認定基準への適合状況等を勘案し、「エコマークアワード選考委員会」で評価を行い選出 |
評価ポイント |
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5月20日(月) | 優秀賞への応募受付開始 |
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7月19日(金) | 応募受付締め切り |
8月上旬 | 一次審査(書類審査) |
8月中旬 | 一次審査結果通知 |
9月6日(金) | 本審査(プレゼンテーション審査) |
10月上旬 | 本審査結果通知 |
11月7日(木) | 審査結果の公表・プレスリリース |
木村 雅彦 | 株式会社GKグラフィックス 代表取締役社長 株式会社GKデザイン機構 取締役 |
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西尾 チヅル 氏 | 筑波大学 副学長 |
平尾 禎秀 氏 | 環境省 大臣官房 環境経済課長 |
藤井 実 氏 | 国立研究開発法人 国立環境研究所 社会システム領域 システムイノベーション研究室 室長 |
山口 庸子 氏 | 共立女子大学・共立女子短期大学 副学長 共立女子短期大学 生活科学科 教授 |
藤崎 隆志 | 公益財団法人日本環境協会 エコマーク事業部 |